レグスぺは角交換振り飛車と穴熊を組み合わせた戦法です。しっかりと対策をすれば大丈夫ですが、穴熊の深さを生かされてしまいます。結論から言うと、下図のように地下鉄飛車に組むのが有力な対策です。アナグマの弱点は端で、レグスぺ側の飛車、銀を相手にしないという意味で本筋ではないかと思っています。
初手からの指し手
▲26歩△34歩▲76歩△42飛▲48銀△62玉▲68玉△88角成▲同銀△22銀▲96歩△72玉▲95歩△82玉▲78金△92香▲86歩△91玉▲77桂△82銀▲87銀△71金▲36歩△52金▲46歩△22飛▲47銀△44銀▲37桂△35歩▲同歩△同銀▲36歩△44銀▲38金△62金寄▲29飛(第一図)
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▲96歩に△94歩と受けてくれば、普通の角交換四間飛車、受けてこなければレグスぺと判断できます。先手は9筋の位を取り、玉が入っていない銀冠を作ります。後手が三筋で一歩交換している間に、先手は38金・29飛型に組みます。この構えは隙がなく非常に優秀です。
第一図以下の指し手
△72金▲98香△74歩▲99飛△55銀▲56歩△64銀▲66角(第二図)
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後手は△72金とするくらいですが、▲98香~▲99飛と9筋に駒を集中させます。△55銀に代えて△24歩は、▲同歩△同飛▲42角で馬を作られてしまい後手不利。駒が偏っているため後手はなかなか動くことができません。▲66角(第二図)が好点の角打ちで、飛車取りとともに9筋をにらんでいます。
第二図以下の指し手
△12飛▲85桂△84角▲29飛△66角▲同歩△22飛(第三図)
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第二図で△33角は▲同角成△同桂▲35歩で次の▲34歩が受けづらく先手良しです。というわけで仕方なく△12飛ですが、▲85桂と9筋にさらに駒を足していきます。そして△84角に▲29飛が好手。▲24歩を受けるには本手順の△66角~△22飛しかありませんが。
第三図以下の指し手
▲65歩△同銀▲93桂成△同香▲94歩(第四図)
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▲65歩が好手です。△同銀よりないですが、▲93桂成が厳しい一着。△同香▲94歩と9筋を攻め好調です。▲55角のラインがあるので後手は受けが大変なのです。これが▲65歩を事前に効かした効果。以下は▲24歩△同歩と2筋の突き捨てを入れてから端をしつこく攻めればよいでしょう。
まとめ
①早めに端歩をついてレグスぺを確定させる
②バランスよく構えて地下鉄飛車
③66角が飛車と端を狙う好点の角になりやすい
これらを覚えておけば、レグスぺ相手には勝ちやすくなると思います。アナグマの固さを生かさせないような指し方を心がけてください。
蛇足
レグスぺに対しては下図のように組み合って戦うのも非常に有力です。今回紹介した地下鉄飛車が個人的にはおすすめですが、どちらも優秀なので棋風と相談して決めるとよいと思います。
sfen (55)
㎰:先日大会でレグスぺを指す方と対戦しましたが、その時はこちらが入玉して勝ちになりました。相手が強引に動いてきたときは、抑え込んで入玉を狙うのも勝ち方の一つです。